無理すんなよ。
「あ、の……琴葉です。遥が学校で倒れて……」
「わかった、すぐに迎えに行くわ!」
まだ全て言い終わらないうちに、ひどく動揺したお母さんの声が聞こえた。
遥のスマホの画面を見ると、もう電話は切れていて。
……乾いた笑みしか浮かばなかった。
やっぱり、お母さんは遥が1番大切で。きっと私なんて、子どもとして見られてないんだ。
そう思うと、また自嘲気味の笑みがこぼれる。
それから15分程度でお母さんは学校へ迎えに来た。
車に乗ると、そのまま病院へ向かった。
もちろん、その間は何も話さなかった。