無理すんなよ。
私ね、本当はわかってるの。遥が倒れたのは私のせい。私がしっかり見てなかったから。
距離を置くことと気にかけないことは違う。だから学校でも無意識に遥のことを目で追ってたのに。
────結果的にこうなったのなら、意味がないじゃない。
私に友達ができた。その時間はとても楽しくて本当に幸せで、充実してたの。
私が幸せだと思えば思うほど、傷つく人がいる。誰かを不幸にするのなら、そんなの本当の幸せなんかじゃない。
「琴葉と遥生の間に何があったのか、今度こそ聞かせてくれるか?」
優しい口調で尋ねられて、コクリと頷いた。こうなってしまったのなら、ふたりには言うしかない。
「……私達は依存関係。お互いがいなきゃ生きていけないの」
口にすると、なんて惨めなんだろうと情けなくなる。遥の存在がどれだけ大きいのか痛感せざるを得ない。