無理すんなよ。


ねぇ、遥。これからも姉弟として支え合っていこう。



私達には、こんなにも親身になって背中を押してくれる友達がいるんだから。きっと、大丈夫だよね。



でも、お互いがいないと何もできないのは抜け出さなきゃ。だって “ 依存関係 ” なんてなくても、私達は一緒なんだから。



私が遥を思う気持ちは、どんなに時間が経っても変わらないよ。





「ん……」



ふいにベッドから声がして、急いで目を向けると……遥がゆっくりと目を開けた。




「遥!目が覚めたの?大丈夫?」



涙ぐみながら尋ねた声は震えてしまった。今まで距離を置いてたことなんて関係ない。



私は、遥のことが大好きだ。だから、守りたいって思うの。どんな感情も共有したいの。




大切な人が生きて、そばにいること。それがこんなにも尊いことなんだ。



遥がいなくなってしまったら、私は生きていけない。立ち直れない。



だからこそ、この当たり前だと思ってた日常が幸せなんだ。失ったものは、もう戻ってこないんだから。

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