ヒミツの夜、蛍の光の中で

でも、確か同じ曜日の担当の人は……瞳が大きいのが特徴の、女子の2年生の先輩だった気がする。


肌は透き通るように白く、笑顔がおしとやかで……つまり、けっこう俺のタイプだった、らしい。


まぁ、ただ委員会が同じだけだから、特に個人的な話をすることもなく終わるんだろう。




と思っていると。


「バスケ部の子、だよね?」


透明で綺麗な声が後ろから聞こえる。



この声はさっきの、担当が同じ人だ。


振り返り、「はい」と短く答えると、そこには彼女の笑顔があった。



「改めて……2年の氷川怜蘭です。よろしくね」


その名前を聞いて、驚いた。


この人─────知陽先輩の彼女さんだ。



まさか、こんなところで知り合えるなんて思ってもみなかった。


とりあえず挨拶はしておこうと思い、体ごと彼女の方へ向ける。



「宮岸蛍です。バスケ部の」


それだけ付け足して言うと、彼女は小さく笑った。
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