きゅんらぶ・あそーと
7/22*其の伍『香りを運んできたのはだぁれ?』【@学園の怪談】
【幼馴染*体育館*学園の怪談【お題】】
其の伍
夜の体育館で隆弘は1人シュート練習をしていた。
「そろそろ帰るか」
__るぅ、ちゃんと明るいうちに帰っただろうな?
どこか危なっかしい、ふわふわした幼馴染の事を思い出した。
『たっくん、クッキー作ったよ』
るぅは特別な日には隆弘が好きなクッキーを作る。
そう、こんなふうにバニラエッセンスの香りが強い……
「…るぅ?」
体育館にバニラエッセンスの香りが漂っている。
振り返ると、髪をふわふわなびかせている女の子がいた。
「ったく何してんだよ。ほら行くぞ」
手を握って出口へ行こうとすると首を横に振る。
「行きたくないのか?」
こくりと頷き、今度は隆弘を体育倉庫の方へと引っ張る。
「ごめん。俺もそっちには行けない」
その時、体育館のドアが開いた。
るぅだ。
「たっくん?」
「俺にはるぅがいるから」
「どしたの?」
「何でもないよ」
女の子の影は消えていた。
其の伍
夜の体育館で隆弘は1人シュート練習をしていた。
「そろそろ帰るか」
__るぅ、ちゃんと明るいうちに帰っただろうな?
どこか危なっかしい、ふわふわした幼馴染の事を思い出した。
『たっくん、クッキー作ったよ』
るぅは特別な日には隆弘が好きなクッキーを作る。
そう、こんなふうにバニラエッセンスの香りが強い……
「…るぅ?」
体育館にバニラエッセンスの香りが漂っている。
振り返ると、髪をふわふわなびかせている女の子がいた。
「ったく何してんだよ。ほら行くぞ」
手を握って出口へ行こうとすると首を横に振る。
「行きたくないのか?」
こくりと頷き、今度は隆弘を体育倉庫の方へと引っ張る。
「ごめん。俺もそっちには行けない」
その時、体育館のドアが開いた。
るぅだ。
「たっくん?」
「俺にはるぅがいるから」
「どしたの?」
「何でもないよ」
女の子の影は消えていた。