きゅんらぶ・あそーと

6/12*天然子猫に振り回されて【夕暮れシリーズ】

【先生*夕暮れ*下駄箱(夜)*余裕のなさ】


「1問間違っただけで居残りなんて先生っていじわるですねぇ」
「これが解けないと一生困るからな。お前の為だ」
「嘘~、それは頑張らないとっ」

嘘に決まってるだろ
こうまでして2人きりになりたい俺の気持ちに、鈍感な柚奈が気付くわけないよな

「解けたっ」
「お、頑張ったな」

頭を撫でると、へへっと笑う
…可愛すぎ

「日が暮れちゃった」
「ちゃんと俺が送…」
「コウが待ってるから急がないと!先生さよならっ」

ぱたぱたと教室を出て行った柚奈を下駄箱で捕まえた

「待てよ、コウって誰だよ」
「せんせ?…んっ」

逃げないように下駄箱に押し付けて夢中でキスを繰り返す

「…っふ……にゃぁ」
「え?」

顔を火照らせた柚奈が可愛く鳴いた

「コウは飼い猫ですけど」
「…マジかよ」
「先生、どしたの?」

潤んだ瞳できょとんと俺を覗き込む

…勘弁してくれ
天然子猫に振り回されて身も心ももたない…
< 25 / 184 >

この作品をシェア

pagetop