君と恋がしたい短編集
バレちゃったかな。
わざとらしいって思ったかな。
私が酒井の事好きなのバレたのかな。
どうしよう、そうだったら恥ずかしすぎる…。
「どうせチョコもらえないだろうし、私からの優しさってやつ?」
それでも口をつくのは憎まれ口。
ああ、本当に嫌になる…。
「…お前、その袋本命のやつ?」
「へっ!?」
酒井を見ると、視線はチョコの入った紙袋。
それはもちろん酒井にあげるためだった物。
本命に決まってんじゃん。