君と恋がしたい短編集


「っ…」








泣きたくもないのに涙がこぼれそうになる。









失恋したわけじゃない。










ただ、渡せなかっただけ。









なのに…。








どうしてこんなに、悲しい気持ちになるんだろう。







絶対に届かない雲の上の存在だって再確認したからなの?








わかんないよ。









想いを込めて作ったピンクのハート形を見るたびに、胸が締め付けられて苦しい。
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