君と恋がしたい短編集


突然声がして声の方を見ると、廊下にクラスの男子、広大が腕を組んで壁に寄りかかっていた。








「…別に、関係ないでしょ」










泣きそうな顔を見られていたら、気まずすぎると思い、顔を背ける。









人に会ったら余計に涙が出てきそうだ。









下唇を噛んでぐっと泣くのをこらえる。










「んな顔してたら声かけないわけにもいかねえだろ」









「やっぱ、見てたんだ」









恥ずかしい、消えたい…。
< 17 / 36 >

この作品をシェア

pagetop