君と恋がしたい短編集
クリスマスツリーの下で
今日はクリスマス。
友達は彼氏とデートだとか言って、部活帰りに私はひとりぼっちで駅に着いた。
カップルが私の横を通り過ぎていく。
カップルの向かう方向を見ると、クリスマスツリーにイルミネーションがついて、キラキラ光っていた。
「キレー…」
幸せそうなカップルの横で、私はひとり呟いた。
好きな人と一緒に見れたらどんなにいいか。
ふと、隣の席のアイツが頭に浮かんだ。
いやいやいや!アイツはないでしょ!
私はその考えを飛ばそうと頭を振った。
「なーにしてんだよ、お前」
「え?」