もっと狂わせて【短】


「カイ君っ!私先生に仕事頼まれたから先に帰って!」


「分かった!コマツ、帰ろうぜ」


「ああ」


僕とカイは靴箱に向かって歩き始めた。


「渡さないよ」


「あ?コマツ?」


「渡さないよと言ったんだ」


カイは怪訝な顔をした。


「何を?」


しらばっくれるな。
マリアは僕のものだ。お前ごときが近寄るな


「お前…マリア好きだったのか?」


ああそうさ
マリアも僕を愛しているんだ


「どうしたんだよ…」


カイこそどうしたんだ?泥棒。


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