もっと狂わせて【短】


「いい加減にしろ」


やはりお前は現れるのか。カイ。

まるで正義のヒーローじゃないか。
なら僕は悪役かな?


「カイっ…コマツ君が…」


「マリアは迷惑してるんだ。止めろ」


「マリアが迷惑してるのは僕じゃない。君なんだよ…?」


「コマツ…お前まだ言うか?」


「何度だって言ってやるよ」


本当のことだ
それに僕が聞いたあの告白は二人じゃない。声が似ている誰かだ。


どうせドッキリなんだろ?
皆で僕を馬鹿にしてるんだ。
そうして見事に騙された僕はマリアと笑いあってキスをするんだ。
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