『*ソラアイ*』
また、あの時と同じだ。。

胸が締め付けられるように、息苦しくなる。そして、どこか懐かしい、そんな感じ―…。


感傷にひたるのは、夕焼けのせいかと思ってた。


けど。。


違う。。今の方が、はるかに息苦しくて切なくなる。


『…わっ私、この“空”を知ってる…。』


なんで、知ってるのか、自分でも分からない。

でも、でも。。


雲ひとつない青空に、飛行機雲が線をひいた。


「美羽。お待たっせって、何泣いてんだよ!」 


『え?』


私、泣いてるの?
頬を触れば、涙が流れてた。

「どうした?」

あわてて駆け寄る隼人。

自分でも、分からない。
何で泣いてるのかも、空を知っているのかも。


でも、どうしようもなく苦しくて、哀しくて。。


青く晴れた日、

雲ひとつない空の下で

…―私は前もこんなふうに泣いたことがある―…


手を伸ばしても、空になんか届かないのに。。


それでも、

手を伸ばさずにはいれなかったんだ―…。



あれは、何で泣いたの??
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