『*ソラアイ*』
しかし、変な夢みたなぁ。隼人が死んだ夢なんて。しかも、私、飛び降りた?みたいな。何だったんだろ。いったい。なんか、あんまり覚えてないけど。


『まぁ、いっか。』

ばこっ!!

二度目の衝撃音で、再び頭に激痛が走る。

『いったぁ!何すんのよ。ばか隼人!!』

また、頭叩きやがって。
私は叩かれた頭を両手で押さえた。

薄い教科書だって、丸めて叩くといたいんだからね!うー、マジで、痛い。

「バカは、お前だ。何寝呆けてるんだよ。勝手に殺すな。」


呆れて、ため息をつく隼人。しかも、その丸めてる教科書、私のじゃない?!


「まぁ、いいや。帰るぞ。」

丸めた教科書を私にほうり投げ、かわりに机の横にかけてあった私のバックを持って、さくさくとドアにむかう。私も、隼人を追いかけてドアにむかった。

こいつが、私の好きな人。
清水隼人。(しみずはやと)




そして―。

“…真知、病院は…”“…それが…”

遠くから、聞こえるのは真知の声。


私の大切な友達。

雨音真知。(あまねまち)

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