『*ソラアイ*』
でも、真知は。。
真知だったら、隼人は好きになるかもしれない。だって私が大好きなんだもん。

ちっちゃくて、可愛くて、優しい真知。ふわふわの栗色の髪なんか思わず触りたくなる。


だから、きっと隼人も好きになるに違いない。


もし、真知が隼人に告白したら、隼人は付き合うかもしれない。



…そう思うと、たまらなく嫌になった。。


“ずっと、一緒にいたのに。”


突然隼人が誰かの‘もの’になるなんて、私には考えられなかった。


“隼人の隣には、いつも私がいたのに。”


―…言い様のない疎外感。

不安。嫌悪。嫉妬―…。


―…醜い私のココロ。



隼人も真知もどちらも好き。でも、二人がくっつくのは“嫌”なんて。



なんて、強欲で我儘なんだろう。



近くにある大切なモノは、どうしていつもすぐに気付かないんだろう。



無くなりそうな時、失った時、初めてその大切さに気付く。

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