大好きなきみへ、あの約束をもう一度
「ありがとう、海斗……」
運命か必然なのかは分からないけど……。
この出会いに、感謝してるんだ。
その背中に手を回せば、海斗はさらに強く私を抱きしめた。
「ごめんね、これだけはずっと話せなかった。こんなこと話しても、信じてもらえないって思ったの」
「ごめんなんて言うな、湊……。俺たちを、信じて話してくれてありがとな」
「うっ……うんっ」
そこまでが限界だった。
受け止めてくれたことに、私はブワッと涙を溢れさせる。
「湊ちゃんのこと、今度は私たちにも支えさせてね」
「俺も、湊ちゃんには恩返ししたいし……。なにより、可愛い後輩のためだからね、きみの傍にいるよ!」
文子、尚先輩……。
早織、私……ずっとあなただけだと思ってた。
だけど、本当は……ずっと、海斗や文子、尚先輩がいてくれてたんだね。
私が気づかないだけで、今までも、私を支えてくれていた人がいたのかもって、思うよ。