大好きなきみへ、あの約束をもう一度



「湊のこと、知れば知るほど……もっと知りたいって欲求に駆られんだよな……」



まるで、『どうしてだろうな』……と。

そう尋ねるように、私を見つめてくる海斗。



「私も……海斗のこと、もっと知りたい。何でこんな気持ちになるのか……不思議なんだ」


「それは……湊も、俺のことを……」



海斗の視線が、少しだけ熱を宿した気がした。

赤い夕日のせいなのかは分からない。

だけど、自然と目がそらせなくなる。


その瞳の奥の真実を知りたくて、私は探る様にただまっすぐ見つめ返した。



「この気持ちに、答えが欲しいんだけど……湊、いいか?」

「え……?」



どういう意味??

そう問うように海斗の顔を見上げれば……。



「湊に……触れたい」


「あっ……」



頬に手を添えられて、軽く顎を持ち上げられた。

その瞬間に意味を理解して、顔に熱が集まる。


その触れるが、ただ手を握ったり頭を撫でたりする……そんな単純なものじゃないことは分かった。


でも、それが恥ずかしくて悶えそうになるものでも、海斗ととなら……いいかなって思えたんだ。



「湊……」


「うん……私も、知りたい……っ」



私と同じ、海斗の赤い顔が近づく。

吐息が前髪を撫でて、そっと瞳を閉じた。



もうすぐ、海斗に触れられる……。

そうしたら、この気持ちの答えが分かる。

ううん……本当はもう、気づいて……。



その瞬間、重なる唇。

前身をかけめぐるような幸福感を感じた。


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