大好きなきみへ、あの約束をもう一度



「海斗は……強いんだね。私は、姿が見えないなんて、不安でたまらないよ……」



胸の中にいるだなんて、言葉を交わせないなら、顔を見られないのなら……。

そんなふうに、一緒に生きてるだなんて、思えないっ。


「俺が強いんじゃねーって、俺が言いたいのは、大切な人との絆を信じてるからこそ、言える言葉ってこと」


「私と、早織の絆……?」


「そう、湊と早織、2人の思いは、たとえ『死』があったとしても、誰にも消せない。だから、早織は幻覚になって、お前の心を守ってくれてたんだろ?」



私の心を……守ってくれた。

『死』を越えて、幻覚として私を支えてくれた。


これがたとえ、私の弱さが見せる幻だとしても、私の中に、私の光としての早織がいたからこそ……。



「そっか……そうだったんだね……」



何か、探していた宝物を見つけた様な気持ちだった。

私の中に、ずっと欲しかった答えを見つけた気がする。



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