大好きなきみへ、あの約束をもう一度


***


海斗とのんびり学校へ向かってたら、到着する頃にはお昼休みになっていた。

私たちは、いつものように図書室でお昼ご飯を食べている。



「じゃあ、湊の頭痛とか、もろもろ治すには今ってわけだね」


「はい……」



今日から、尚先輩も図書室で食べることになった。

なんだか……あの海の日からこの4人で過ごすこと、多くなった気がするな。



「湊ちゃん、今はその……頭痛とか、大丈夫?」


「うん、大丈夫。心配してくれて、ありがとう」



文子が、心配そうな顔で、私の腕をさすってくれる。

そう、この2人にも、今日の病院のことを話した。

1人で悩まなくていい、そう海斗やみんなから教えてもらったから。



「私……ちゃんと早織と向き合いたいんだ」


「湊ちゃん……でもそれは、湊ちゃんにとって一番辛いことじゃない?だって、早織ちゃんの死を……」



そう、早織の『死』も、ちゃんと受け止めなきゃ。

それが、どんなに苦しくて、痛くて、辛いことでも……。


「俺は、湊を全力で支えるぞ。だって、好きな女が決めたことだからな!」


――トクンッ。

「海斗……」


好きな女が決めたこと……か。

そっか、唯一無二の相手がいるって、こんなに勇気が湧いてくるんだ。


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