大好きなきみへ、あの約束をもう一度
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海斗とのんびり学校へ向かってたら、到着する頃にはお昼休みになっていた。
私たちは、いつものように図書室でお昼ご飯を食べている。
「じゃあ、湊の頭痛とか、もろもろ治すには今ってわけだね」
「はい……」
今日から、尚先輩も図書室で食べることになった。
なんだか……あの海の日からこの4人で過ごすこと、多くなった気がするな。
「湊ちゃん、今はその……頭痛とか、大丈夫?」
「うん、大丈夫。心配してくれて、ありがとう」
文子が、心配そうな顔で、私の腕をさすってくれる。
そう、この2人にも、今日の病院のことを話した。
1人で悩まなくていい、そう海斗やみんなから教えてもらったから。
「私……ちゃんと早織と向き合いたいんだ」
「湊ちゃん……でもそれは、湊ちゃんにとって一番辛いことじゃない?だって、早織ちゃんの死を……」
そう、早織の『死』も、ちゃんと受け止めなきゃ。
それが、どんなに苦しくて、痛くて、辛いことでも……。
「俺は、湊を全力で支えるぞ。だって、好きな女が決めたことだからな!」
――トクンッ。
「海斗……」
好きな女が決めたこと……か。
そっか、唯一無二の相手がいるって、こんなに勇気が湧いてくるんだ。