大好きなきみへ、あの約束をもう一度
「そっか、早織ちゃんは今、姿を消しちゃってるんだったね。それなら、可能性は試した方がいいよ」
尚先輩がポンッと私の肩に手を置いた。
「尚先輩……ありがとうございます」
「いーや、可愛い後輩のためだし、君ならなお、特別!俺の、大切な恩人だからね」
恩人って……あの、メガネ一緒に探した時の。
あんなの、私じゃなくて早織が言い出したことなのに。
今じゃ、みんなかけがえのない、友達だ。
やっぱり、早織は私とみんなを繋ぎ合わせてくれてる。
「私も、湊ちゃんがあえて辛い道を行くのなら、どこまでもついてくよ。今度は、私が湊ちゃんを助けたいから!」
「文子……私もう、文子たちにすっごく救われてる。みんなが傍にいてくれるから、私……こうして、向き合おうって思えたんだよ」
私にきっかけを、勇気を、答えをくれた。
だから、私……この人たちの傍で、私が私らしく生きるために、止まってしまった時間を動かしにいく。