大好きなきみへ、あの約束をもう一度
図書室で、みんなでお弁当を開く。
最近は尚先輩も一緒に、お昼ご飯を食べてくれてたりする。
「湊のご飯は今日も美味しそうだねぇ!」
「そうですか?ならどれかあげます」
私のお弁当箱をのぞき込んできた尚先輩が、パァァッと目を輝かせた。
「え、いいの!?神様仏様に感謝しないと〜っ」
「いやいや、湊に感謝してくださいよ。つか、尚先輩だけずりーし、俺にもちょーだい」
私のお弁当は、2人に狙われている。
これもいつもの事だから、いい加減慣れた。
「どうぞ」
「よっしゃ、いただきます!」
喜んで唐揚げを食べる海斗を見つめながら、みんなが私からの話を待っていることに、なんとなく気づいた。
みんな、なんだか無理に明るくしようとしてくれてるし。
なんというか、いつも通りを演出してくれてるというか……。
そんな優しさに胸が熱くなりながら、そっと息を吐いて意を決する。
「あのね……みんな」
そう切り出した私に、みんながいっせいに動きを止めた。
そして、箸を置くと聞く体制に入る。