大好きなきみへ、あの約束をもう一度
「最低」
『最低』
私と早織の声が見事にハモった。
誰だ、こんなことしたの……。
本当に最低すぎて、怒りがフツフツと沸いてきた。
「ねぇ、あの似顔絵ヤバくない?」
「ぶっ、くく……確かにやべー、マジ似すぎ!」
すると、クラスの何人かがクスクス笑ってるのが聞こえた。
それにつられて、他のクラスメートまで吹き出す始末。
ゲラゲラとクラス中に笑いが起きる中、私は笑えずにいた。
『湊』
「うん、分かってるよ早織」
早織が、私の名前を呼んだだけでわかる。
こういうの、絶対に許せないよね。
ムカついて、今すぐ怒鳴り散らしたくなる。
だから、私はスタスタと毒島さんに向かって歩き出した。
「湊!」
海斗の横をすり抜ける瞬間、海斗が私の名前を呼んだ気がしたけど、そに答える余裕がない。
それほど、私は怒ってる。