大好きなきみへ、あの約束をもう一度
「お前ら……いい加減にしろよ」
えっ……。
聞いたこともないような、低い声。
クラスメートを鋭く睨みつける海斗に、私は足を止めてしまう。
「自分がどんだけ最低なこと口走ってんのか、ちゃんと分かってんのか?」
クラスメートを見渡して問いかける海斗に、みんなが気まずそうに視線を逸らしていく。
「い、いや……なんで海斗怒ってんだ?」
「そーだよ、こんな人たち、どーでも良くない?」
クラスの人気者に嫌われるのが怖いのか、機嫌をうかがって来る人までいる。
本当に、救いようのない……。
「湊は、俺の大事なダチだ、毒島だって俺達の仲間だろ。それを馬鹿にされて、怒らないわけねぇーよ」
いつもの明るくたくさんの惹き付ける笑顔から一変、静かに怒りをたたえた海斗。
それに、クラス中の人間が圧倒されてるのが分かる。