【企&短】歩くんのヒミツ
華には結局流されてしまう。
「教えなくて良いんですか」
「だめだめ!教えて!!一生のお願い!!!」
ぷくーっと頬を膨らませ、拗ねていたら歩くんに言われてしまった。
もしも歩くんが教えてくれなかったら、宿題を提出できない!!
これは正しく死活問題なのだよ!!!!
「一生のお願いとか...バカ丸出しじゃん...」
華はそんな私を見てツッコむ。
そんな華にまたも頬を膨らませるが、歩くんが〝佐々木さん〟と少し低い声で呼ぶもんだから...
仕方がなく華のことは水に流してあげた。
それから歩くんに宿題を(全部)教えて貰って、次の授業を無事に乗り切ることが出来た。
***
放課後。
歩くんは生徒会の仕事があるとかで、生徒会室に。
そんな歩くんと一緒に帰るために教室でポツンと1人待つ。
歩くんは私に、
『遅くなるので帰ってください』
と言ってきたが...
少しの時間でも歩くんの傍にいたい私は〝分かった〟と返事しときながら待っているのが現状。
歩くん私が待っていたって知ったら驚くかなー。
どんな反応するかなー。
色んな歩くんのリアクションを想像していたら、あっという間に時間が経つ。
これは恋のパワーならぬ、歩くんパワー!?!