[短編]あまいこい
「…食べる?」
彼があたしにカバンの中のチョコを見せてくる。
「…え」
あたしはうまく言葉を発することができない。
だって、彼と話したのは初めてだったから。
同じクラスだけどモテモテの彼は
周りにいつも人がいるし。
あたしみたいな地味子とは住む世界が違うの。
「…見てたから欲しいのかと思って」
「ま、まさか!」
あたしはそれだけ言うとぺこっと一礼して走り出す。
たまたま。
隣に居合わせただけ。
それだけなのに話せるなんて。
彼があたしにカバンの中のチョコを見せてくる。
「…え」
あたしはうまく言葉を発することができない。
だって、彼と話したのは初めてだったから。
同じクラスだけどモテモテの彼は
周りにいつも人がいるし。
あたしみたいな地味子とは住む世界が違うの。
「…見てたから欲しいのかと思って」
「ま、まさか!」
あたしはそれだけ言うとぺこっと一礼して走り出す。
たまたま。
隣に居合わせただけ。
それだけなのに話せるなんて。