honey sugar*〜君がくれた贈り物〜
____ざわざわ
「やっぱり混んでますね。たまたま2席空いていたのが奇跡ですね」
一息つくように腰をかけるとそこは感じのいい雰囲気のカフェで彼女のセンスがいいことを改めて知った。
「すごく綺麗で可愛らしいお店ですね」
いい言葉が見つからず月並みな言葉が口をついて出た。
「ええ、はちみつとウサギがモチーフになってるお店なの...はちみつと言えばクマのイメージだけどね」
お店の説明をしながらニコッと笑う君のえくぼに目がいってしまったのは伏せておきたい。
「たしかに、はちみつといえばクマさんのイメージですね...どうしてウサギなんだろう」
疑問に思ったことを口に出すと後ろからウェイターが頼んだものと一緒に現れた。
「お昼のパスタランチをご注文のお客様。本日のキノコソースの絡み和えパスタでございます。...うさぎはオーナーの趣味でございます。お話に聞く耳を立てて申し訳ありません」
にこりと微笑んだウェイターは彼女のセミロングの茶髪とは違う黒いロングヘアを耳にかけながら去っていった。
「冷める前にお先に召し上がってください。私はオムライスなのでまだみたいですね」
少しむくれた君がやっぱり一番可愛らしいと思うは僕だけだろう。
「きっとすぐ来ますよ。一緒に待ちます」
____こうやって君とご飯を食べれるようになったのはほんの数週間前のきっかけが始まり。