◆あなたに一粒チョコレート◆
やだ、こんなの。
「はなしてっ」
「……春」
「はなしてっ、瑛太なんか嫌い。そんな意地悪言う瑛太なんか嫌い!」
「……」
ギュッと両目を閉じた私を見て、諦めたように瑛太が私の手首を離す。
それから小さく息をつくとベッドから降りて、瑛太はなにも言わずに私の部屋から出ていった。
なによ、瑛太なんかっ!
掴まれた時、両手はまるで動かせなくて、思いきり力の差を見せつけられた。
信じられない早さで心臓が脈打ち、胸が苦しい。
瑛太のバカ!
なんであんな言い方するわけ?!
コクられて舞い上がってる?!瑛太から見たら、私はそんな風に見えてたの?!
凄く嫌だ。
今が、凄く嫌!
私は頭から布団を被ると、その中で唇を噛み締めた。
明日の朝に起こる、ショッキングな事件も知らずに。
「はなしてっ」
「……春」
「はなしてっ、瑛太なんか嫌い。そんな意地悪言う瑛太なんか嫌い!」
「……」
ギュッと両目を閉じた私を見て、諦めたように瑛太が私の手首を離す。
それから小さく息をつくとベッドから降りて、瑛太はなにも言わずに私の部屋から出ていった。
なによ、瑛太なんかっ!
掴まれた時、両手はまるで動かせなくて、思いきり力の差を見せつけられた。
信じられない早さで心臓が脈打ち、胸が苦しい。
瑛太のバカ!
なんであんな言い方するわけ?!
コクられて舞い上がってる?!瑛太から見たら、私はそんな風に見えてたの?!
凄く嫌だ。
今が、凄く嫌!
私は頭から布団を被ると、その中で唇を噛み締めた。
明日の朝に起こる、ショッキングな事件も知らずに。