スターチス
一番最初は7人だった。
広い部屋を借りて、二段ベッド置いて、毎晩飲んで騒いで楽しかった。
全員が同じ会社の同期で、新入社員の研修会で奇跡的に気があって、年齢は多少違えど仲良くなった。
その日から正式に入社する日まで7人で出かけることも増えた。
今となってはどうしてこうなったのか覚えていないけど、遊び半分で家探しも始まって、難なく家も見つかって、あんまりにもスムーズに進むから「これはそうしろっていうお告げなんじゃないの?」って事で本当に始まったルームシェア。
サチコ、ソラ姉、みっちゃん、ソーイチロウ、ハジメくん、あたし、そして、ユーイチ。
男女3×4のルームシェアだった。
本当にみんな仲良くて楽しかった。
絶対何か起こるって予想してたけど、最初の一年は本当に何も起きなかった。
やっぱり男女7人だから恋沙汰になったり、揉めたりするかなって正直思ってたけど、そういうのは一切なくて、本当に楽しかった。
それは最初に決めたルールのおかげかもしれない。
“ルームシェアしてるとはいえ、他人の事には一切干渉しない”
これがあたしたちの最低限のルール。
この中で、もしも恋沙汰になったりしたとしても、他の人には一切迷惑掛けないようにする。
帰りが遅くなって心配するのはいいけど、むやみに探らない。
そういう大雑把なルールがあった。
会社の同僚とはいえ、赤の他人同士が一緒に住んでるんだからプライベートは守らないといけない。
当たり前のルールがきちんとあった。
それがあったからかもしれない。
いや、“一年持ったのが奇跡”だったのかもしれない。
本当に楽しくて、“一年は頑張ってた”のかもしれない。
クリスマスもお正月も全員で一緒に過ごして、二年目の春を迎えて少し経った頃から少し変ってきていた。
女ってのはやっぱり色々あるらしい。
男にも色々あるらしい。
ルームシェアだと都合の悪い事だってたくさん出てくるのは当たり前の話。
自由に恋愛しようが、自由に自分の時間を過ごそうが、他人がいれば思うようにいかなくなるのは普通に考えてりゃわかる話。
それだけじゃなかったと思う。
あたしは少しずつだけど、感じてた。でも気付いたときには遅かった。
ソラ姉とみっちゃんが恋敵になってたこと。
そして、ソーイチロウとハジメくんが恋敵になってたこと。
広い部屋を借りて、二段ベッド置いて、毎晩飲んで騒いで楽しかった。
全員が同じ会社の同期で、新入社員の研修会で奇跡的に気があって、年齢は多少違えど仲良くなった。
その日から正式に入社する日まで7人で出かけることも増えた。
今となってはどうしてこうなったのか覚えていないけど、遊び半分で家探しも始まって、難なく家も見つかって、あんまりにもスムーズに進むから「これはそうしろっていうお告げなんじゃないの?」って事で本当に始まったルームシェア。
サチコ、ソラ姉、みっちゃん、ソーイチロウ、ハジメくん、あたし、そして、ユーイチ。
男女3×4のルームシェアだった。
本当にみんな仲良くて楽しかった。
絶対何か起こるって予想してたけど、最初の一年は本当に何も起きなかった。
やっぱり男女7人だから恋沙汰になったり、揉めたりするかなって正直思ってたけど、そういうのは一切なくて、本当に楽しかった。
それは最初に決めたルールのおかげかもしれない。
“ルームシェアしてるとはいえ、他人の事には一切干渉しない”
これがあたしたちの最低限のルール。
この中で、もしも恋沙汰になったりしたとしても、他の人には一切迷惑掛けないようにする。
帰りが遅くなって心配するのはいいけど、むやみに探らない。
そういう大雑把なルールがあった。
会社の同僚とはいえ、赤の他人同士が一緒に住んでるんだからプライベートは守らないといけない。
当たり前のルールがきちんとあった。
それがあったからかもしれない。
いや、“一年持ったのが奇跡”だったのかもしれない。
本当に楽しくて、“一年は頑張ってた”のかもしれない。
クリスマスもお正月も全員で一緒に過ごして、二年目の春を迎えて少し経った頃から少し変ってきていた。
女ってのはやっぱり色々あるらしい。
男にも色々あるらしい。
ルームシェアだと都合の悪い事だってたくさん出てくるのは当たり前の話。
自由に恋愛しようが、自由に自分の時間を過ごそうが、他人がいれば思うようにいかなくなるのは普通に考えてりゃわかる話。
それだけじゃなかったと思う。
あたしは少しずつだけど、感じてた。でも気付いたときには遅かった。
ソラ姉とみっちゃんが恋敵になってたこと。
そして、ソーイチロウとハジメくんが恋敵になってたこと。