[完]愛を君と
「……え?」
「美愛、ガンなんだ。脳のな。しかも厄介なところで、手術も出来ない。俺にすら美愛は言わないから、医者に聞いてきたんだ。したら、美愛…抗がん剤治療もやらないらしい」
「なん、で!」
「奏空にも、俺にも、言わないつもりだからだろ」
「……美愛……」
「あと、先輩も。奏空さ、とっくに別れてんならなんでこんなことすんだよ」
蒼生には叶わないと思った
そう、先輩とは、すでに別れてから5ヶ月が過ぎていた
「……どこの病院」
「俺の実の親んとこ」
絶対秘密にしていた。なのに、蒼生は知ってたんだ。全部
「ありがとう」