[完]愛を君と


「ねえ、」


突然口を開いたのは


「はい、鈴音どうしたの?」


「さっきから、椎名くんと美愛ちゃん話して、あたし仲間はずれ?」



冗談っぽく笑って言うけど……



「鈴音さん目が笑ってません。スミマセンデシタ。」


「「あははっ!ははは!」」


謝ると2人が大爆笑


「何よー」


「遠阪さん意外と面白いんだね」


「まあね」



「確かに、私見たよ?美愛とその、何ていうの?奏空くん?が、手を繋いで登校してるの。」



二人のやり取りが掴めないまま私に話が降りかかる



「だ、だから!手を繋いでません!」


「正確には、奏空が手を掴んで走ってた。かな?」


「そう!さすが蒼生くん!」


「で、美愛ちゃんと奏空くんは、付き合ってるの?」


「なぁっ!まさか!違うよ!ただの幼なじみ!うん、そう!」



______気づくわけもなかった。蒼生が奏空を避けてることも、付き合ってるかという質問のときに表情を曇らせていたこと……まだ何も知らない子供だったんだ……



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