[完]愛を君と
「はっ、はぁ、はぁ…や、やっと捕まえた!」
校舎裏の方まで来てしまって、人がいない。
「はぁ、はっ、…これは捕まえたことになんねぇよ」
そんなこと言って、奏空は私の頭に手を乗せて、顔を覗き込むように見てきた
「ん、顔真っ赤だけど?暑いのか?」
「は?!な、なな何言ってんの?!ま、まあ、少し暑いかな〜…ほ、ほら走ったし?うん。」
完全に動揺してるよ私〜……うう……
てかてか!何よコイツ!すっごいカッコいいんですけど?!
「…そっか、奏空はハチマキ青か…」
「ん?おお、そうだよ…美愛はオレンジか」
「うん!じゃあ、奏空は自分の色がハチマキの色なんだね!」
「……〝奏空〟と〝空〟……か」
我ながらちょっと恥ずかしくなってくるわ…はは、