[完]愛を君と


「蒼生…医者になりたいって、言ってましたよ」


そう伝えた時、2人は少しうるみながら微笑んでいた



蒼生のいる待合所まで弥南海さんが車椅子を押してくれた



どうやら、車椅子での生活が余儀ないらしい



「美愛…っ!?」



「弥南海さん、蒼生大きくなったでしょ?」



蒼生に聞こえないくらい小さい声でそう言うと、やっぱり少し瞳を潤わせながら、微笑んでいた



その顔は、完全に母親の顔だった



「こんにちは、担当しています。望月です」



「こんにちは。美愛…大丈夫でしたか?」



「大丈夫だよ!」



弥南海さんがいう前にそう発した

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