[完]愛を君と
「どっ、どこにいるの?!」
「多分職員室……」
車椅子の私は鈴音に手伝ってもらって、下の階の職員室まで行った
「ありがとう、鈴音!」
「行っておいで」
丁度職員室から奏空が出てきたところだった。
「そらっ!」
「……」
奏空は私を無言で見つめていた。寝不足なのか、食べてないのか、痩せてクマもできていた。
「奏空…夕美ちゃんはっ……」
「意識なら昨日戻ったよ…」
「そ、そっかー良かったぁ……」
「でも脳に後遺症が残って……」
「そっ、ら……」
最後の私の呼びかけには反応しないで、横を通り過ぎようとした