イジワル上司に甘く捕獲されました
彼氏になった上司
ピピピ……。
いつも通りの時間に甲高い目覚まし時計が鳴る。
いつもなら目覚まし時計が鳴ってもウダウダとベッドにいるのだけど。
今日はパシッと目覚まし時計を止めて。
パチッと目が覚めてしまった。
「……夢じゃない、よね?」
ベッドから起き上がってカーテンから漏れる微かな陽射しを見つめながら、一人で呟く。
昨日。
瀬尾さんの部屋に移動した後。
瀬尾さんが近くのイタリアン料理のデリバリーを頼んでくれた。
デリバリーが到着するまで瀬尾さんは着替えたり私にカフェ・オ・レを入れてくれたりして。
本当に情けないくらいに女子力を発揮することなく、私はソファにちょこんと座り込んでいて。
でもでも。
数時間前に彼氏になった上司の部屋にいて、どうしようかと一人アレコレ考えすぎてしまって。
とは言え、もう何度も来ている筈なのに緊張してしまって。
そんな私の様子が手にとる様に分かるのか、私の隣に腰をおろして、クスクス笑っている瀬尾さんがいて。
「……今日いきなり襲うとかしないけど?」
と色気タップリに妖艶な瞳で囁かれて。
一人、私が心臓をバクバクさせていたことは言うまでもなく。
「……美羽、体調不良だし、もう少しくらいは我慢するよ。
……出来れば」
髪を掬われながら言われて。
私は固まってしまって、瀬尾さんの方を向けなくなっていた。
……何でこんなに温度差があるのってくらい瀬尾さんには余裕があって。
私は全然で。
……瀬尾さんの言葉や仕草に翻弄されっぱなしだった。
いつも通りの時間に甲高い目覚まし時計が鳴る。
いつもなら目覚まし時計が鳴ってもウダウダとベッドにいるのだけど。
今日はパシッと目覚まし時計を止めて。
パチッと目が覚めてしまった。
「……夢じゃない、よね?」
ベッドから起き上がってカーテンから漏れる微かな陽射しを見つめながら、一人で呟く。
昨日。
瀬尾さんの部屋に移動した後。
瀬尾さんが近くのイタリアン料理のデリバリーを頼んでくれた。
デリバリーが到着するまで瀬尾さんは着替えたり私にカフェ・オ・レを入れてくれたりして。
本当に情けないくらいに女子力を発揮することなく、私はソファにちょこんと座り込んでいて。
でもでも。
数時間前に彼氏になった上司の部屋にいて、どうしようかと一人アレコレ考えすぎてしまって。
とは言え、もう何度も来ている筈なのに緊張してしまって。
そんな私の様子が手にとる様に分かるのか、私の隣に腰をおろして、クスクス笑っている瀬尾さんがいて。
「……今日いきなり襲うとかしないけど?」
と色気タップリに妖艶な瞳で囁かれて。
一人、私が心臓をバクバクさせていたことは言うまでもなく。
「……美羽、体調不良だし、もう少しくらいは我慢するよ。
……出来れば」
髪を掬われながら言われて。
私は固まってしまって、瀬尾さんの方を向けなくなっていた。
……何でこんなに温度差があるのってくらい瀬尾さんには余裕があって。
私は全然で。
……瀬尾さんの言葉や仕草に翻弄されっぱなしだった。