三人のイケメンパパと、小さな月姫




「行くなら、これ着とけ
静岡、山の近くなら さみいぞ」



真木が車の中から
来る時に羽織っていた
臙脂色のコートを 彼女に投げる

少しだけ井上さんは
考えていたけど




「…ありがとうございます!」


そう言って
コートのソデに、腕を通した




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