三人のイケメンパパと、小さな月姫
「やっとスタートラインだろ」
「………」
… こいつが真面目な顔して
こんな事言うと、少し、対応に困る
「でも両想いみたいで、よかったわ」
「あ… ああ!」
頬杖をつき、歯並びのいい口元で
目だけを上に向けた、笑顔に答える
温かいコーヒーがやって来て
ゆるく立ち上る、白い湯気
… 少しだけ いいよな
せめてこれ一杯、飲み干すまでは
十六歳の女の子の恋が
やっと叶った瞬間
それを幸福なキモチで 祝う事を