三人のイケメンパパと、小さな月姫




その熱血ヒーロー物っぽい
元気いっぱいな歌が始まると
真木が嬉しそうに、ゲラゲラ笑い出して


井上さんまで後ろの席から
身を乗り出して来た




「私!このアニメ知ってます!!
小さいころ、スッゴい好きで
毎週見てましたよ!」


「悪役、カッコイイんだよな
オレは ミコが好きだった」


「私は〜ユタカがチョー好きでした!」


「最後、くっついてショックだったわ」


「アハハハハ」




好きな女の子の
小さな頃の声を聞いて
かなり泣きそうな、俺を尻目に
車の中は、大盛り上がり


放映されてた時期は知ってるけど
その頃はちょうど、ホッケーに夢中で
リンクや、山とかを 駆け回ってた




だけど


そうだ、まだ
ハルトって問題が残ってる


それを一人で、考えていた ―――




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