三人のイケメンパパと、小さな月姫




真木は ―――


黙って、井上さんを見つめ
ハルトの表情は 氷のまま




もしかしたら俺も
他人に聞いただけの話だったら
… ハルトと同じ台詞を
心に浮かべてたかもしれないけど




「… 信じるぞ?」


「岡田さん…!!」


「ふざけるな岡田!!月姫は…!!」




異変を感じたのか
部屋の奥から、激しい泣き声


「――… あずっ!!!」


弾かれるように、井上さんが
扉に向かって 走り出した





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