三人のイケメンパパと、小さな月姫





このマンションは
周囲の建物の中でも
かなり、高い部類に入る


ベランダからの強風が
カーテンをバタバタと鳴らし ―――




それから井上さんは
ガシャガシャと隣の部屋


赤ん坊のいる
寝室のベランダへ続く、敷居の鉄柵を跨ぎ
俺が手を延ばす前に、乗り越えてしまった




カラカラと
寝室の窓を開ける音が聞こえたと同時に
俺は急いで、部屋の中へと戻ると


ドアを開いて
寝室に入ったハルトと
着地に失敗して、うずくまる井上さんは
キングサイズのベットを挟んで
かなり激しい 睨み合いになっていた




――… 赤ん坊は、ハルトの腕の中




「井上さん!!ここ何階だと…!!!」


「… …っ」




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