三人のイケメンパパと、小さな月姫
「―― お母さん…です」
「出たら?」
「… はい」
井上さんは ―――
月姫、"あず"のオムツを手早く換え
奥の寝室に入って、母乳を飲ませ
… これにはやっぱり、母親なんだなあと
当たり前の事かもしれないが
とても驚いてしまった
少し落ち着いてから、車で送って行こうと
ちょうど今、真木と二人 話していた所
「うん…うん…
えっと、うん、ちょっと今は、外…
…うん、あずも、一緒
あのね、お母さん…帰ったら
―――… え」
電話の向こうに
井上さんは、言葉少なに
力強く、受け答えする
それから
ちょっと目をデカくして
携帯を切った
「… なにした?」
「えと…お母さんたち
田舎から、帰って来たって」
「――― え…ヤバイべなそれ!!」