三人のイケメンパパと、小さな月姫



「…月姫、抱っこさせて」




ハルトは…泣きそうな顔で
ご機嫌に笑う"娘"に、腕を差し出し


井上さんは、それを拒否らず
「はい!」と、笑って
ハルトに その温もりを預けた




「あの…」


「ん?」


「岡田さん、真木さん
えと…ハルトさんには
彼女さん、いるんですよね?」


「え…なんで?」



「…面倒見ててもらって
ずっと会えなかっただろうから
ホントに、ごめんなさいって…」


「ウルセーな
片想いだよ ほっとけ!」


「片想いだしよ」


「…嫌なユニゾンするな」


「え…なんでですか?!
三人とも、すごいイケメンなのに!」


『 ほっとけ!! 』




嫌な合唱、ふたたび。





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