三人のイケメンパパと、小さな月姫
でもそれは、俺の腕じゃない
彼女が持ってる、被写体としての魅力
編集も構成もないんだから ―――
そもそも俺は
"人"を撮った事がなかった
"映画に夢中になってる"
そんなキャラじゃなかったから
誰にも言った事がなかったんだ
…でも今回は、『仕事』
ここの看板を 背負う事にもなる ―――
しかし、まず机の上の 電話を取った
来週からの、撮影スケジュール
機材、ロケバスの手配と
土日が入るから、地元の仕出し店にも
そして昼になったら一度
山口さん、林田さん、三宅さん…
ここの皆の弁当を買って来ないと
「―――… やっべえ」