三人のイケメンパパと、小さな月姫
真木と入れ代わりで
俺はリビングに
ドアは開けっ放しで
一旦、リビングのソファに座った
煙草に火を着け、一口吸った瞬間
一気に眠気が襲って来る
… もう色々と考えずに
このまま寝てしまおうか
"もしかしたら"っていう
責任感みたいなものは
これでも、少しはあって
なるべく頑張ろうとしていたけど
… 産まれた所も見てないし
第一、赤ん坊の母親が誰なのか
それが全然わからない
俺があそこに住んでいる事を知って
わざわざ置いて行ったんだとしたら
ミチルと今でも繋がりがある
地元の奴しか考えられない
…だって、こっちに来てからは
そういう事とは、とんとご無沙汰だし…
―― 意識が
赤ん坊の泣き声も無視して
半分夢の中へ、入ろうとしていた時
微かな
柔らかいメロディーが聞こえて来て
自然に意識を引き戻された
「――… 真木?」