三人のイケメンパパと、小さな月姫
冷えた空気と一緒に
ドアの前に立ったのは
右手にオムツの袋
左手にも、何やら大きな荷物を抱えた
ちょっとイメージと外れる
"お買い物帰り"な、ハルトの姿だった
「ハルトお帰り!!
遅かったすけ、心配した」
「ちょっとね、欲しいオムツがあって」
途端に真木が
ベットに寝転がる
「…んだよハルトおお!!
ぜって…絶対やると思ってたけど
何でわざわざ、それ買ってくんだよお」
しかしハルトは
無言で荷物を崩し
目の前に、ポンと置かれたのは
かなり可愛い赤ん坊の写真がついた
某有名メーカーのオムツ
……
髪の色は、今より薄い
でも目とか、鼻の感じとか
そしてなにより、笑い方の感じ…
「…もしかして」
真木だ
俺は大笑いして
真木とオムツを交互に指差す
すぐに飛んで来た、デカいクッション
――― すると
こんな馬鹿騒ぎ
一番に怒りそうなハルトが
俺達の方を見て、微笑んでて
「…あ」
赤ん坊も 声をあげて
とても面白そうに 笑っていた