三人のイケメンパパと、小さな月姫



いつも通りの出勤時間


睡眠時間は、三時間位だけど
『生れつき岡田は
この仕事用の体質なんだな』とか
BQの人達にからかわれるくらい
元々、あまり寝ない




一旦出ようとした玄関から
寝室の方へと踵をかえす


ソファに寝転がる真木の前を通過
今朝はテーブルの上に
ビールの缶は、転がっていなかった




そっと… ドアを開けると
カーテン越しに入って来る、朝の光


スタンドに立てられてる
アコースティックギター


そして大きなベットには
横向きで寝ている、ハルトの姿と


伸ばされた左腕の下で
同じポーズをとって、寝ている赤ちゃん


カメラを構えたら


――― ハルトが起きた




「あ… ごめん!」


眼だけこちらに向けて
それからすぐに、瞼を閉じた


… そういや
写真撮られるの
キライな人もいるんだよな
俺も昔は、そうだったし…


「私物でしょ?なら構わないよ」


「…ありがとう!」


「アルバムでも作るの?」


「え… あ、…うん
なんとなく…そう思ってたけど」


「今 この子の母親を捜してる」

「――…あ」



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