三人のイケメンパパと、小さな月姫

■囲む人々




夜、新宿駅前から
少し歩いた通り


映画館のある道を、真っすぐに進んで
目差しているのは、大型ドラッグストア


「それでミチルさ
東京に出て来てる知り合い
誰か、いたりするの?」


歩きながら、ミチルと電話


『一応、私も調べたんだけど
淳と付き合いあって
私が連絡つくっていうと…
一人くらいなのよね』


「…誰?」


『弓島さん』


「…誰よ」


『…… 後輩で、マネージャーだった
名前くらい、覚えといてよ…』


「…あああ!!ケイコか!!
下の名前で言ってくれないと
全然わかんねえべな」


『大学は?西くんに聞いた?』


「…大学、は…」


入学後

一発目の講義が終わった後
俺に声をかけて来たのは…
テニスサークルと言う名の
合コングループのリーダーだった…


その場限りが多かったし
…そこにまで可能性を拡げていたら…


『マサコちゃんは?』


「マサコ…」


『最初は西君と仲良くて
実は淳目的だった〜
みたいな子、いたじゃない』


「…あー いたなあ…」



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