三人のイケメンパパと、小さな月姫




…… びっくりした


「行くならさっさと行きなよ
月姫が眠ってる間に掃除する」


「あ…ごめん」


夕べの料理の事
本当に美味くて

御礼をいう前に
ハルトは視線だけ残して
寝室のドアを閉めてしまった


とりあえず…
玄関を出てから、エレベーターへ




… しゃがんだ


――― 同じ事
言いやがった…


以前"あの子"にプレゼント
何か欲しい物がないか聞いた時と
丸っきり、同じ言葉を言われた ――


俺はかなり、この忙しくも
充実した生活に慣れて
映画を撮る事 忘れていた時期で…




「―― おはようございます!!」


「おはよお!
今日も一日頑張んべ〜」


「岡田ー!!ここの整理しといてー!」


「わっかりました!!」



倉庫に行って、カゴに溜まっていた
テープ類の整理をする


そして今日はやたらと、電話が多い


吉田ボスが、以前に出した
"FlagsLady"っていうCG作品の人気が
最近の自主アニメ流行りで再燃し
DVDBOXになるから、それのせいだ


「俺出て来るわー!!」


そんな事を考えていたら、ボスの外出
部屋中から、『ウッス!』の声があがる



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