三人のイケメンパパと、小さな月姫
「でも、相手は選べよ
むやみやたらにぶつかっても
ムダな相手や、ヤバイ奴もいる
―― そういう相手には
実績って形で、ぶつかれ」
「……―― 」
風呂に入った
… 比喩ではあったけど
あれは俺がまだ、この世界で
ただのヒヨッコって事で ―――
真木の普段の言い方なら
『タダのクソガキが何いっても
なんの意味もない』って事だ
―― それに考えてみたら
新事務所でのリリース、第一弾を
ずっと映像を撮ってて
それなりに知られているわけでもない
俺みたいな素人同然の奴にやらせるとか
かなりの、大冒険だと思う
実験的な事で、どうでもいいのか
…でもそれならわざわざ
真木まで一緒に
あの場へ、ついて来るわけがないし