三人のイケメンパパと、小さな月姫
夕べ、絵コンテを描いていて
そのまま眠ってしまい
何時ものように、慌てて出勤
いつもと同じように怒涛の一日が終わった
… 自分の部屋に戻ってから
作業しようかと思ったけど
その時間すら、惜しくて ――
「何をさっきから、繰り返してる?」
「あ…え、と」
「うん」
「PCに絵コンテ、取り込んで
カットと曲とあわせて
動かそうとしたんですけど…」
「上手くあわないか」
「…機械が、基本的な事は
…だから一応は、合うんですけど
なんかリズムさ…しっくり、来なくて」
「そこなんだよなあ…
"池上海平"の、強みはさ」
「…え」
「初期は構図も
基本的な事しか知らなかったらしいし
ホントにカットの繋ぎ合わせで
PV作ってるのにさ
だから出て来た当時、叩かれてた
――… けど
元々ドラマーだろ、あいつ」
「―――… あ!!」