【完】強引なイケメンに、なぜか独り占めされています。
ユキノ先輩がすごい顔でこっちを見てるのに、動揺もしないでいつもの爽やかな笑顔を向けてくる。
「次でいいなら、君にも他の女の子達とおんなじことしてあげるよ?」
おんなじこと………?
えっと……告白しに来た女の子達とって意味?
第二ボタンまで大きく開かれた胸元を気にもせず、堤先輩は妖しい声を漏らす。
「なんなら、今からしてみる?」
ニッと笑って私の頬へと手を伸ばした。
堤先輩の指先が触れたその瞬間ーーーー
「コイツ、俺のだから触らないでくれる?」
「は……?」
背後から降ってきた低い声に、今度は私のマヌケな声が零れ落ちる。
同時に、強張った私の肩に回された腕………。
そして、骨ばった大きな手は、私の肩をしっかりと掴んでいた。